コロナ禍真っ只中の2020年10月、旅行会社のHISが「満天ノ秀そば」という蕎麦屋をオープンさせたのをご存じでしょうか?
しかも、蕎麦を茹でるのも天ぷらを揚げるのもHISの社員が行っているというのだから驚きです。
ここでは、満天ノ秀そばの読み方や店名の由来、店舗数やなぜHISが展開しているのかお伝えします。
満天ノ秀そばの読み方や店名の由来は?
満天ノ秀そばの読み方は「まんてんのひでそば」で、秀そばの「秀」はHIS会長の澤田秀雄氏から一文字もらって付けられています。
澤田会長は1973年~76年まで旧西ドイツに留学し、その後50ヶ国以上を旅行してから帰国。
1980年には新宿に株式会社インターナショナルツアーズという会社を立ち上げ、個人旅行やパッケージ旅行の販売を手がけます。
1990年に株式会社エイチ・アイ・エスに変更していますが、この「エイチ」も名前の「秀」から付けたものだったのです
ちなみにアイ・エスはインターナショナル・サービス(international service)の略になります。
澤田秀雄氏は、ソフトバンクの孫正義氏とパソナの南部靖之氏とともにベンチャー三銃士と呼ばれるほどの人物。
若いときは視野を全世界に広げ、何事も自分で実際に経験してみることが大切です。世界を広く知れば、いたずらに自分の可能性を限定せず、夢や目標を高く的確に定めることができます。(澤田秀雄/HIS)
— 社長 名言集 (@meigenshu01) May 25, 2021
長崎県のハウステンボスの社長に就くと18年連続赤字だったところから、たった半年で黒字に持っていったというのだからその手腕は相当なものですよね。
満天ノ秀そばの店舗数!
満天ノ秀そばの店舗数は、川越店、飯田橋店、神田店、四ッ谷店の4店舗。
2020年10月2日に川越店、11月6日に飯田橋店と立て続けにオープンし、2021年1月5日に神田店、2月16日に四ッ谷店がオープン。
川越店は、伊勢原市で31年続いた名店の蕎麦屋さんの味を引き継いでいます。
飯田橋店は店内にある石臼で製粉し「挽きたて、打ちたて、茹でたて」にこだわりを持った店舗。
神田店は健康に特化した蕎麦屋として展開、四ッ谷店は国産そば粉100%で天ぷらには米粉を使用、さらに健康小鉢を提供してくれてそば茶もいただけます。
このように、店舗によってコンセプトが異なり、それぞれで楽しみが変わってくるのも魅力の一つとなっているのです。
満天ノ秀そばはなぜHISが展開!
HISといえば大手の旅行会社として有名ですが、そもそもなぜ蕎麦屋を展開しているのでしょうか。
大きな理由としてはコロナの影響で旅行業だけでは厳しかったためであり、新規事業をいくつか立ち上げたなかの一つが飲食だったのです。
また、昔から日本人に親しまれてきた蕎麦を、地域やお客さんのニーズに合わせたコンセプトのお店で提供することで日本の食文化を後世に残す目的もあります。
加えて、世界へ届けるというのが満天ノ秀そばの使命とのことです。
旅行は行った先でその土地のグルメを堪能するのも楽しみの一つですが、食から地域の風土や文化を感じ、より思い出に残りやすくなりますよね。
しかし、近年は地方での後継者不足が問題となってきていて、閉店しなければいけない蕎麦屋というのも少なくありません。
そこで、HISが問題を解決するべく立ち上がったという訳なのです。
まとめとして
HISが展開する蕎麦屋「満天ノ秀そば」は、川越店、飯田橋店、神田店、四ッ谷店の4店舗がオープンしています。
ちょっと値段が高いという声も聞かれますが、本格的でおいしいという意見も多いですし、4店舗食べ比べっていうのもいいのではないでしょうか。
さらに蕎麦屋だけでなく、農業、ホテルや旅館の再生計画など、新事業をいくつも展開していく予定とのことで楽しみですね。