「ジェンダーレス制服」を導入している中学・高校が増えている…というニュースをよく耳にします。
学校の制服は知っていても、ジェンダーレスという言葉は聞き慣れないですよね。
いったいどんな制服なのでしょうか。
また、採用している学校は全国で何校あるかも気になります!
今回はジェンダーレス制服について、迫っていきます!
ジェンダーレス制服って何?
ジェンダーレスとは、そもそも「性差のない」という意味です。
ジェンダーレス制服とは、ずばり「どちらも選べる制服」。
女子はスカートだけでなくスラックスを選ぶことができ、男子もスラックスだけでなくスカートを選ぶことができるのです。
このようなジェンダーレス制服の導入を始めた学校が増えてきている背景にあるのは、世間で関心が高まってきているLGBTの存在です。
LGBTはレズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーの総称。
セクシュアル・マイノリティと言われている人々ですが、電通が2018年に行った意識調査によると、日本人のLGBTの割合は約8.9%という結果がでています。
実は日本人のLGBTの割合はアメリカやイギリス、フランスよりも高く、年々増加傾向にあるのです。
日本人の約11人に1人がLGBTと考えると、学校でいうならばクラスに2~3人は含まれていることになりますね。
昔から、学校の制服は女子はスカート、男子はスラックスと性別で決められていました。
しかし、生徒たちの中には、自分が着たいと思う制服は必ずしも生まれ持った性に当てはまるものではないかもしれません。
また、LGBTでなくても、女子の中には
- 「スカートを穿きたくない」
- 「足が冷えるので今日はスラックスを穿きたい」
- 「胸が目立たないようなシャツが着たい」
等、自分の好みや体調に合わせた選択をしたいという気持ちもありますよね。
そういったニーズや声がだんだんと取り入れられ、ジェンダーレス制服を導入する学校が増えてきたのです。
ジェンダーレス制服の採用高校数は?
全国で導入する学校が増えてきたというジェンダーレス制服。
大手学生服メーカーのトンボの調査では、女子用スラックスを採用している中学校・高校は全国で約1000校あるとのことです。
ここ3年で約2.7倍増ということですから、急増といってもいいですね。
ジェンダーレス制服は現役の高校生や一般の方の賛成が高く、導入した学校の生徒達の評判も良いことが急増の理由かもしれません。
特に高校などは選べる制服があるかないかで、進学希望者数も変わりますよね。
ジェンダーレス制服は男子がスカートでもOK?
ジェンダーレス制服を導入した学校の中では、男子がスカートを穿いてもOKなところもあります。
先ほど触れた統計から、実は本当はスカートを穿きたい男子も多いのではないかと考えられますよね。
しかし、普段からスカートだけでなくパンツも穿くファッションができる女子に対し、男子がスカートを穿くのは勇気がいるかもしれません。
からかわれたり、いじめられるかも…と周囲の目が不安になって、なかなか選べずためらうこともあるかもしれないのです。
しかし、LGBTの方が成人してから「学校でスカートを穿きたかった」と振りかえる方も多いといいます。
今まで私達は、女子でも男子でも、生まれ持った性別で決められた1種類の制服しか選ぶことができませんでした。
スカートとスラックスのどちらかを選べるようになった…選択の自由が与えられたということは、まさにジェンダーレスの第1歩です。
また、多数派の中に入る生徒や大人たちも、学校の中で少数派の生徒を理解し、偏見の目で見たりしない環境を作る意識も必要になりますね。
まとめとして
導入する学校が増えてきたジェンダーレス制服。
生徒たちそれぞれが過ごしやすく、悔いのない制服の選択をしてほしいですね。